原型をオーブン粘土で作る
原型を基に石膏型を作る
型にスリップ←泥状の磁器のもと を流し込んで、型どり
低温で焼成←素焼き 柔らかいので削ることが出来ます
素焼きのパーツを綺麗にクリーニング
綺麗になったパーツを1200℃で本焼き←いわゆる瀬戸物 になります
本焼きを済ませたパーツをチャイナペイント←ガラス質の絵の具 オイルで溶いて使います で彩色
ペイントを済ませたパーツをペイントにあわせた温度で焼成←ペイントが焼き付きますので、普通の状態では消えたり変色したりしません
組み立て
衣装
完成
ざっと説明するとこういう行程なのですが、鋳込んでからペイントが終わるまでがビスクに関わる部分です。
今回、イージースリップで鋳込んでみて、自分はずいぶんビスクに助けられているな…と実感しました。
本焼きで滑らかになる表面。多少表面処理が下手くそでも、焼くと滑らかになります。
上手く焼けた時の生地の透明感。カラースリップで焼けば、表面に着色しなくても、何とも言えない肌色になります。
そして何より、素材としての永続性。焼き物そのものが持つ存在感。歴史。ナチュラル感。
人類が火を得てから作り続けて来た焼き物、その歴史の延長上に位置するビスクの力強さに本当に助けられています。
私の居住地には貝塚がたくさんあり、小学生の頃、良く土器を掘りに行きました。
あるとき、碁石そっくりの形状の土器をみつけたのですが、その表面に、くっきりと指紋が残っていました。その指紋に自分の指を重ねてみると、当時の私よりかなり大きな、大人の指紋でした。何千年も前の人が確かにこれを作ったんだ、とその人の実在をリアルに感じ、何とも言えない衝撃を受けました。それがこんなにくっきり残っているなんて、土器って凄いなーと思いました。まるでタイムカプセルみたい…。
私の焼き物に対する憧憬はこのときうまれたのだと思っています。
逆に、イージースリップや石塑粘土やサーニットで人形を作っている人は本当に凄いなと思います。
私もビスクに甘えないで、きちんとした造形や表面処理をしなければいけない素材にも今のうちに挑戦しておかなければいけないなと思いました。イージースリップ、難しいです。こんな小ちゃいの無謀だったかもしれません。何とかみられるレベルまで仕上げられると良いけど…。
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